「自然に癒されたいけど、初めての一人旅はちょっと不安…」
そんな方におすすめしたいのが、星野リゾートの『界 鬼怒川』です。
栃木県・鬼怒川温泉に位置するこの宿は、渓流を望む絶景の露天風呂と、日光彫をモチーフにした上質な空間が魅力。自然に包まれながら、静かに自分と向き合える“ととのう旅”が叶います。
この記事では、10施設以上の星野リゾートに一人で宿泊してきた筆者の体験をもとに、界 鬼怒川の魅力をくわしくご紹介します。「一人でも安心できるか」「実際の雰囲気はどうか」など、気になるポイントも写真つきで丁寧に解説します。
アクセス|新宿から乗換なし、1本で楽々アクセス
「界」の施設はアクセスが少し不便な場所が多いですが、界鬼怒川はアクセスが良いので、今回は大雪予報でも安心して電車で向かいました、新宿から1本で行けるので、とても便利です。
新宿駅~鬼怒川温泉駅:JR・東武直通特急で約130分

新宿駅で大好きなスイーツを買い込み、東武直通特急で快適な旅をスタート。
鬼怒川温泉駅からもバスが運行しており、運転免許がない方でも心配なく訪れることができます。鬼怒川温泉駅と温泉街を結ぶ路線バスがあり、界 鬼怒川の正門前で下車した後、エントランスまでは徒歩5分。
チェックイン|スロープカーで非日常の世界へ

バスを降りて、少し歩いてエントランスに到着。実は、今回の旅でチェックインがとても楽しみだったんです。
なんと、スロープカーで登ってチェックインするんです。(写真も動画も撮ったのですが、消えてしまったので公式サイトのお写真です)

スロープカーで登り終えると素敵なお花がお出迎えしてくれます。私が到着した時間が早すぎて、専門の方がお手入れ中だったのですが、その姿がとても素敵でした。その後、お手入れ完了後の写真がこちらです。星野リゾートの細部へのこだわりに圧巻でした。

そして、ロビーには大量の益子焼が並べられていて、それについて後ほど楽しく学ぶこともできました(詳しくはこちら)

チェックインからワクワクが止まらず、最高の旅行が始まる予感がしました。
お部屋紹介|和モダンで落ち着く空間

お部屋は畳にソファで和モダンな空間でした。畳の心地よさと、優しい明るさの間接照明がとても落ち着く雰囲気です。のんびり過ごしたい方にはぴったりの空間です。
ベランダが付いているので、風にあたりながらのんびりくつろげます。テーブルもあるので、ここでお酒を楽しむのもおすすめです。

1日目は快晴、2日目は予報通りの大雪でした。季節だけでなく、天候によっても景色や雰囲気が変わるのが「界」の魅力なんです。旅行中に雨が降ると少しテンションが下がることもありますが、「界」に泊まると「雨の日は、こんな雰囲気になるんだ」と、むしろ楽しめるのが星野リゾートの不思議な魅力です。
なので、例えば1日目が快晴で2日目が雨だったりすると、「昨日と雰囲気が全然違う」と、得した気分になり嬉しくなります。
今回の界 鬼怒川では、「快晴からの大雪」という貴重な景色に出会えて、特に記憶に残る滞在になりました。


枕元には、魔除けや「良い夢が見られるように…」という願いが込められた鹿沼組子(かぬまくみこ)(詳しくは「星野リゾート 鹿沼組子のこだわり」をご覧ください。)
ベッドの寝心地にこだわるホテルは多いけれど、「良い夢が見られるように…」と、そこまで配慮されているのはさすが星野リゾート。こうした“一段階上の優しさ”まで届く気づかいこそ、ワンランク上のホスピタリティだと感じました。
こうした細部にまで、地域の歴史や職人技、そして“おもてなし”がちりばめられていて、これこそが、何度も訪れたくなる理由なんです。
温泉|歴史ある湯殿で、季節を感じるひととき

江戸時代に発見され、かつては日光詣の僧侶や大名のみが入ることを許されたという、由緒ある温泉地「鬼怒川温泉」。
大きなガラス張りの内湯からは、折々の四季が映り込む景色が広がり、湯船に浸かりながらも自然との一体感を味わえます。春には桜が咲き誇り、まるで“花見風呂”を味わえるような景色が楽しめるそうです。季節や時間によって異なる表情を見せる温泉が、訪れるたびに新しい魅力を感じさせてくれます。
鬼怒川温泉は、肌にやさしいアルカリ性単純温泉。湯あたりもやわらかく、長湯しても疲れにくいのが特徴です。

お風呂上がりは、栃木県の伝統工芸品「黒羽藍染(くろばねあいぞめ)」(詳しくは「星野リゾート 黒羽藍染のこだわり」をご覧ください)のクッションやうちわがあしらわれた湯上がり処でひとやすみ。こだわりの「ご当地ドリンク」やアイスキャンディー(無料)で水分補給をしながら、温泉の余韻にひたり、ゆったりとしたひとときを楽しめます。
このひとときこそ、まさに「界」ならではの優しくて温かいおもてなしです。
お食事
夕食|器も食材も栃木ざんまいの“かわいすぎる宝石箱”
先付:牛肉とらっきょのタルタル〜とちおとめドレッシング〜

目の前に置かれた瞬間、「何が入ってるの?」とドキドキ。箱を開けるこの演出こそ、まさに星野リゾート。(箱から出した姿を撮り忘れたのが悔やまれます)
界の先付は、どの施設も“ご当地感”と“演出”にこだわりがあって、見た目の楽しさもセットで味わえるのが大好きなポイントです。
宝楽盛り
八寸・お造り・酢の物などを盛り合わせた料理で、見た目も華やかで、季節の食材を味わえるのが特徴です。

小鉢がかわいく、そして美しく並んだ“宝楽盛り”。
右上には「鴨燻製とりんごの串」、左下には「フォアグラ干し柿」。フルーツとの組み合わせが新鮮で、目でも舌でも楽しませていただきました。
器にも食材にもこだわった夕食は、まさに“宝石箱”を独り占めしているみたい。写真を撮る手が止まりませんでした。
土鍋ご飯:湯葉の土鍋ごはん

界といえば、“土鍋ごはん”。宿泊スパンが短かったので、前回と被らないよう、今回も特別に内容を変えてくださいました。
人参が苦手な私には、ちょっぴりハードルが高かったのかもしれません。とはいえ、湯葉と人参の甘みが美味しくて大満足でした。食べきれなかった分は、夜食用に包んでくださって、お部屋でのんびり味わうこともできました。
デザート:ゆず風味の豆乳羹

やさしい甘さとゆずの香りに包まれて美味しかったです。お花がかわいい、最後まで“見た目の美しさ”を楽しめる会席でした。
朝食|朝からほっこり栃木づくし

見ただけでほっこり。朝から栃木の郷土料理をたっぷり楽しめます。昨晩、益子焼について学んだばかりなので、じっくり食器も眺めながら朝ごはんをいただきました。
なんと、湯葉と鰆の下にある木箱は鹿沼組子(かぬまくみこ)なんです。(詳しくは「星野リゾート 鹿沼組子のこだわり」をご覧ください。)
お味噌汁の横にある白い小皿にのってるのが、「しもつかれ」という栃木の郷土料理。初めて知りましたが、素朴な見た目に反して、びっくりする美味しさでした、酒粕の香りと酸味がしっかりでていて、お酒好きの方はきっとハマる味だと思います。

右上にある縦長の藁(わら)みたいなのはなぁに??

わらに包まれた絶品納豆「あさ月糸」だよ!
実はこの納豆、宿泊者から大絶賛。「今まで食べた納豆で一番おいしい!」「もうこれ以外食べられない」って声が続出してるそう。ひと粒が大きくて、味がぎゅっと濃厚で、“藁に包まれてる”ってだけで贅沢な気分になれます。
こだわりの素材で作り上げた自慢のわら麦納豆。国内自給率わずか7%の国産大豆(地元農家さん)と、精麦所ならではの精麦したての麦、そして佐野市の名水を使って、すべて手作業で作られているそうです。
ご当地楽|益子焼ナイト

私の夕飯の席を担当してくださった方が「今日、僕“益子焼ナイト”担当なのでぜひ来てください!」
と声をかけてくださり、一番に到着。
このイベントでは、益子焼の特徴や歴史、器の楽しみ方を教えてくれます。大量に並べられた色も形もさまざまな器の中から、好きな器を3種類選びます。こちらが私が選びぬいた3種類の器です。

「益子焼って、見た目がこんなに違うんだ」と驚きました。お土産コーナーにも益子焼がたくさん売っていたので、ぜひチェックしてみてください。
鬼怒川観光|日光東照宮と天然氷
チェックアウトは12時なので、最後までのんびり過ごせます。
スロープカーは一度に乗れる人数に限りがあり、往復には約5分かかります。特に12時頃は混雑しやすいため、一度で乗れない可能性が高く、何本か見送ることになることがあります。そのため、余裕をもった時間でのチェックアウトがおすすめです。
宿泊がメインだったので、チェックアウトも遅め。しかも大雪だったため、今回はあまり観光ができませんでしたが、大好きな「日光東照宮」は、大雪でも行ってきました。
いつもとは違う雪景色の中の東照宮は、なんともいえない神秘的な雰囲気。これもまた、忘れられない素敵な思い出になりました。

そして、もう一つ日光で外せないスポットがこちら。今回は大雪&車なしのため断念しましたが、日光に行くときは、季節を問わず必ず訪れる「松月氷室(しょうげつひむろ)」です。
こちらは天然氷のかき氷がいただける名店で、ふわっふわの氷と、素材にとことんこだわった自家製シロップがとにかく絶品です。

天然氷の蔵元は、全国で5軒しか残っていないそうです。そのうち3軒が栃木県日光市に集まり、古くからの風物詩を今に伝えています。(2025年4月時点)
今回の「界 鬼怒川」での一人旅は、雪に包まれた幻想的な景色と、心温まるおもてなし、そして美味しい料理に満ちた贅沢なひとときでした。普段の忙しい生活から離れ、静かで穏やかな時間を過ごすことができ、心も体もリフレッシュできて幸せな時間でした。
星野リゾートならではの細やかな心配りや、地域に根差した体験が盛りだくさんで、星野リゾートの魅力を再確認!もうすっかり虜になってしまいました。
これから「界 鬼怒川」を訪れる予定の方や、一人旅に挑戦してみたい方がい、ぜひこの記事が参考になったり、背中をおせたら嬉しいです。どんな季節、どんな天気でも、その時々の美しさと魅力が待っているはずです。